カウンセリング例 ③親子関係
- まやはるこ

- Jun 14, 2021
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〜長く放っておいた問題は「早く気づいて」と言わんばかりに現れます。〜
素直に、認める。これは受け入れる第一歩となります。
恐怖と思い込んでいる「悪」は、悪ではなく、
傷ついた自分自身に他なりません。
カウンセリングにきた人:50代女性。Aさん。ひとり暮らし(離婚歴あり)
相談内容:
不安に襲われて、夜眠れません。
理由はわかりませんが、精神的なものだと思います。
カウンセラーからの質問:
眠れない理由がわからないとのことですので、幼少期から辿って話をお聞かせください。
どんなお子さんだったのでしょうか?
A:
私は、父に不満を抱いていた母の愚痴聞き役でした。
母を喜ばせたい、助けたいといつも母だけを見ているような子供でした。
母は、学生の時に癌で亡くなりました。死なないと思い込んでいた私は、まさか目の前からいなくなるとは思いもしませんでしたから、どう受け止めてよいか。とにかく怖かった。お通夜お葬式で、棺の中の母の顔を見ることが出来ませんでした。(聞くと、思春期真っ只中、中学生だったとのこと)そういえば‥母の葬儀以降、友人やご近所の方の葬儀に出ることさえ怖くてたまらなかった。私の中で、母はまだ死んではいなかったのです。母の死を拒絶したまま、母に愛されていなかったと思い込んでいました。だって、私を置いていなくなったのだから。今は、母が私を愛してくれていたことを感じます。本当は知っていたんです。怖さが先にたって、蓋をしていたのだと思います。
Aさんのお母さんは、長い闘病生活を送った末、天国へ旅立たれました。
決して見捨てられてはいないとわかってはいたAさんですが、お母さんの死が衝撃だったのでしょう。ご本人は見捨てられた気持ちになったと言います。
カウンセリング後の感想:
私は見捨てられる恐怖にずっと苛まれてきたように思います。
母の死は、私にとって、見捨てられる恐怖でしかありませんでした。
見捨てられていなかったのです。私は母の死を受け入れることが、ようやくできホッとしています。夜もだんだんと眠れるようになりました。




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